INTERVIEW

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株式会社MOST
木下 慧

営業が強い会社が集まるのがNUWORKSの強み

営業のスタートアップ企業を支援する機能を持ったシェアオフィス・コワーキングスペースを展開するNUWORKS。新型コロナウイルスの感染拡大で経済社会が大きな影響を受けた2020年に、東京・秋葉原に第一号の施設をオープンした。

同施設は、快適な仕事空間とともに、成功のためのビジネスマッチングやさまざまな支援も提供している。今回は、当初からこの施設に本社を置き、テレマーケティング事業などを展開するMOSTの木下慧代表取締役に同社の近況や展望のほか、NUWORKSの魅力などについても聞いた。
NUWORKSの施設が開設された当初から入居し、ここをベースに事業を展開してきましたね
2020年4月の開設当初はプレシャスという会社を創業したころでした。その後、22年2月にはMOSTを起業。いずれもこの施設内に本社を置き、事業を進めてきました。

両社とも電話によるテレマーケティング事業を展開する会社です。特に、企業側から見込み客に対してアプローチする“アウトバウンドマーケティング”を中心にしています。

近年はウェブマーケティングなども増えていますが、こういう時代だからこそ、電話にも可能性があると感じています。
電話営業ですが、どういった分野を手掛けていますか
1つは法人向けの通信サービスに関するものです。Wi-Fiや光回線の提案などが主なものになります。もう1つは、高齢者向けの少額短期保険の提案です。こちらは新しい分野でもあり、詳細があまり知られていないことや、金融商品ですので説明などについて厳しく要件が定められているなど、難しい面も多くあります。しかし、可能性は大きいと感じますので、ノウハウを蓄積していきたいと考えています。
可能性とはどういったことでしょうか
ウェブマーケティングが隆盛の時代ではありますが、ウェブもコミュニケーションの上で苦手な領域があります。テレマーケティングはそこを埋めることができます。高齢者向けの少額短期保険はまさにそういう領域です。安くて良い商品があっても、対象が高齢者となるとウェブマーケティングは難しいでしょう。こうした例をみても、電話セールスにはまだまだ可能性があると思います。
事業を進める上で、NUWORKSに入居することに何かメリットはありますか
この施設には、当初からパソコンや電話などが設置されているほか、われわれのようなスタートアップ企業にはありがたい税理士や金融機関の紹介といった経営支援が受けられるサービスもあります。

また、NUWORKSからの仕事の提案や他の入居企業との交流に端を発する仕事の依頼などもあり、これが経営の安定には大きく役立ちました。創業当初では自社で潤沢な仕事を受注することは難しいです。NUWORKSに在籍することで仕事の発注を受け、仕事がないという事態は防げました。ここで新たな仕事が受注できるというのは、スタートアップにとって大きなメリットです。
外部から仕事の依頼がNUWORKSを通じてくるのはいいですね
外部の企業がNUWORKSの入居企業に対して仕事を発注する場もあります。毎月1回、“ビジネスサミット”と題する会合があり、そこでは任せたい仕事がある外部の企業による説明会があります。興味があれば、こういう機会を通じて仕事を獲得することも可能です。

また、実績のある企業と共同で受注活動ができることの利点もあります。創業間もないスタートアップ企業の場合、大手の通信会社やエネルギー企業などの仕事を直接受注することは事実上難しいですからね。
他の入居企業との交流はどうでしょうか
入居企業による忘年会などもありますが、普段から顔を合わせることも多いため、お互いに相談したり仕事を依頼し合うこともあります。MOSTも、実際にそういう経緯で仕事を受けたことが多々あります。
NUWORKSは営業のスタートアップ企業を支援するわけですが、製造業でも営業は必要ですね
あるモノやサービスを開発する企業が入居し、そこで営業面の相談があれば、入居する他のマーケティング企業が支援することはできるでしょう。商品やサービスの企画も含め、そういう取り組みも面白いと思います。営業が強い会社が集まるのがNUWORKSの最大の強みだと思います。
入居費用についてはどうでしょうか
単純に家賃という点で比較するなら市中で部屋を借りたほうが安いと思います。ただ、ここにはパソコンなどのツールがあらかじめ用意されています。施設内でさまざまな経営相談ができることに加え、施設自体のセキュリティーが高いこと、さらには仕事を受注しやすいことを考えると高いとは思いません。スタートアップ企業で、営業系での独立を考えている人にとって、仕事を直ぐに受注して利益が見込めるなんて、おそらくNUWORKS以外無いのではと思っています。

NUWORKSは施設自体のセキュリティーが高いため、セキュリティーに対する要件が厳しい案件についても受注できるのはありがたい。こうした環境を自社で整えるのは大変です。そんなこともあり、今後企業規模が大きくなっても、本社はここに置き続けたいと考えています。

今後、福岡県にもNUWORKSが進出するということですが、地方での事業展開を考え、秋葉原以外の施設の利用もいろいろ考えたいと思います。
今後の事業展開、展望についてはどう考えていますか
創業した20年は社員10人で6000万円の売り上げを得て黒字スタートができました。現在は社員30人、売り上げ2億円を超えるまでになっています。ただ、これまでは目先の仕事に集中してきた感じです。今後は、5年先、10年先のビジョンを持ち、企業を発展させたいと思います。
経営戦略というか、経営方針を定めようと
まずは内容面の進化を目指します。請負ではなく“事業を創る”ということに挑戦していきたい。営業のノウハウを蓄積し、他の企業ができない独自モデルの構築を考えていこうと思います。

営業力を高めていくためには、成約に結び付くタイミングなどを見極めることも重要になりなす。それは“商材の期限”とも言えるものですが、そういうものをよく理解しなけれはならないでしょう。と同時に、それらを会社が蓄積しなければいけません。と同時に、商材を理解して説明する力も必要になります。

現在手掛けている高齢者向けの少額短期保険などの提案には、そうしたノウハウが総合的に求められます。例えばこういう商材を扱う高いノウハウを蓄積することで、同業他社とは違う独自性を獲得できます。
当面の目標はありますか
まずは内容面の進化を目指します。請負ではなく“事業を創る”ということに挑戦していきたい。営業のノウハウを蓄積し、他の企業ができない独自モデルの構築を考えていこうと思います。

営業力を高めていくためには、成約に結び付くタイミングなどを見極めることも重要になりなす。それは“商材の期限”とも言えるものですが、そういうものをよく理解しなけれはならないでしょう。と同時に、それらを会社が蓄積しなければいけません。と同時に、商材を理解して説明する力も必要になります。

現在手掛けている高齢者向けの少額短期保険などの提案には、そうしたノウハウが総合的に求められます。例えばこういう商材を扱う高いノウハウを蓄積することで、同業他社とは違う独自性を獲得できます。